この週末(2023.5.28〜5.29)、BiNDで作ったサイトのBiND Pressの表示がされなくてアセった人が多かったのではないかと思います。

私は28日のBiNDupでの作業中に「ブログコーナーを追加」をクリックしたら何も表示されないことで異常を察知しました。他のデータを開いて試してみてもやはりダメ。公開中のサイト(BiNDismなど)を確認してみると、BiND Pressの表示箇所は何も表示されていませんでした。

BiND Pressのサーバーで不具合だなと思い、少し様子を見てみようと思った矢先、納品済みのお客様の一人から「ブログが表示されないんだけど、ちょっと確認してもらえますか。」という連絡が入りました。こらはWordPressではなくBiND Pressでのブログだったので、『一時的な不具合だと思いますよ。他でもBIND Pressが表示されないようになっているので、BiND Pressのサーバーの問題だと思います。』てきなメールを返信しました。

一時的な不具合ならまだやむを得ないというか、最初からBiND PressのリスクはわかっているんだからBIND Pressを使わなければいいんじゃないって話ですよね。でも、この『BiND Pressのリスク』について知らない人が多すぎるんです。初心者向けのホームページ作成ツールのBiNDupなので自分だけで作って運用している人は知らない人が多いのはそうだろうと思いますが、BiNDupで作りますと謳っているホームページ業者さんでも「SEOに有利だからブログやったほうがいいですよ。BiND Pressで!」と言ってくる方もいるそうです。

BiND Pressのリスク

BiND PressはBiND Press専用のサーバーにデータが保存される仕組みで、自分のBiNDupの中には記事に書き込んだ文字情報や画像のページはありません。自分が使っているサーバーにもありません。ウェブライフさん(旧、デジタルステージさん)管轄のBiND Press専用サーバーに保存されます。

BiNDupのサイトシアターからデータを選択し、「記事を編集」から新しく投稿する時はBiND Press専用サーバーに保存されます。そして、公開したページのBiND Pressの一覧を表示するブロックは、BiND Press専用サーバーに接続してデータを読み込んで表示します。

で、何が問題なの?

と思われる方も少なくないかもしれません。でも、BiND Pressへの投稿はBiND Press専用サーバーにしかないんです。WordPressだとバックアップのためのプラグインを使ったり、任意にバックアップ(データをFTPで保存し、データベースをエクスポート)することで、万が一に備えることは可能です。最悪WordPressが壊れたり、削除してしまった時などは、エックスサーバーであれば数日前のデータを提供(有償)してもらうことも可能です。※1 しかし、BiND Pressは自分でバックアップをとっておく手段がないんです。

※1 BiNDismがエックスサーバーを推奨している理由の一つがこのデータ提供です。BiNDupにある悪魔のボタン『サーバー上のサイトを削除』ボタンをクリックしてしまうとBiNDのデータだけではなく、WordPressなども消えます(恐らく、サーバーディレクトリで指定している中が消去されるんだと思います)。

そうです。今回のBiND Pressが表示されない不具合が一時的なものではなく、もしも、もしですよ、「サーバーが壊れデータがなくなり復元できません」となったらどうなりますか?どうもできないんです。自分で手作業でやり直すしかないんです。もちろんサーバーに不具合があっても復旧できれば今回のように『一時的な不具合がありメンテナンスしました」のようなメールが来て終わりだと思います。でも、復旧できなかったときにどうなるかが最大のリスクだと考えています。

BiNDupの問い合わせフォームからも、このことは伝えており、せめて自分でバックアップできる機能をつけてほしいと伝えてはあります。でも現時点では何も変わっていません。

SEO目的のブログならBiND Pressは使わないほうがいい

WordPressがSEOに強いとか、ブログはSEOに有利など言われて久しいと思います。AI主流になると将来的にはどうなるかはわかりませんが、今現在ではブログは効果的だと思います。

でもそれは、ブログがあることが有利になるのではなく、検索されるであろうキーワードを考慮し、適切なタイトルをつけた記事を1ページ1コンテンツ的な考え方で相当数の文字数でしっかりと書き、それらのページが増えていく(定期的にコンテンツが増えるということも含み)ことで次第にSEOに効果が出てくるというものだと思います。

  1. SEOを考えたらブログをやるといい。
  2. ブログをやるならドメインの中にWordPressでブログを作るのがいい。
  3. サーバーはエックスサーバーにしたほうがいい。(理由は前述)

のような感じでWordPressを併用したサイト構成にするために、わざわざサーバーを引越ししてもらったお客様はこれまでかなりいらっしゃいます。それで、実際データを復活させられて助かった人も数人いらっしゃいます。でも、そこまでしてみたけど、実際にはブログには全然投稿できないままになっている人もいらっしゃいます。1年とか数年かけて数十〜百超えのような投稿が貯まってきて、ようやくSEOで少しずつ上位表示されるように実感してきたようなときに、ブログのデータが消滅したらどうですか?

BiND Pressでブログをやっているとしたら、この事態への対応策がないんです。BiNDismではSEO目的のブログはBiND Pressは使わないほうがいいと最初の段階でお話しています。それでも、WrodPressは使いにくいと感じている人だったり、せっかくBiNDの使い方を覚えてきたのにまたWordPressも覚えなきゃいけないのは無理。のような感じでBIND Pressを希望される方もいます。そんな時は、いきなり投稿しないで下書きを作ってからそれをコピペして投稿するような感じにして、最悪の場合にも下書きデータは全投稿分残っているようにしてください。のように念を押しています。

基本的にはSEO目的のブログはWordPressにしたほういいという考えです。クリニックなどの休診のお知らせなどのようなデータが消えても困らないものを「お知らせ」として使うならBiND Pressでいいと考えています。

BiNDupをテンプレートから新規作成すると、選んだテンプレートによっては自動的にBiND Pressが組み込まれています。ということは、テンプレートから新規作成しただけでBiND Press専用サーバーにはそのデータが保存され、識別のためのIDのようなものが付与されることになります。ただテンプレートを確認したいと思ってテンプレートから新規作成しただけのサイトの数ってものすごい数だと思いませんか?

BiND Press専用サーバーを心配に思っているのは私だけでしょうか…。