Googleマップの「マップに相談」に驚いた日。これからのホームページは「AIが読みやすいか」が問われる

錦糸町で「車を停めて、2〜3時間過ごせる場所」を探すことに

先日、平日の朝9時に錦糸町駅から徒歩数分の場所へ、車で行く用事がありました。9時にあるものを届けたあと、2〜3時間ほど時間を空けて、もう一度戻ってくる必要があります。

都心の駅近くなので、まず困るのが駐車場です。それに、空き時間をただ待つのはもったいない。どうせならパソコンで仕事ができる場所がいいと考え、ファミレスに行くことにしました。

条件は「車を停められる、近くのファミレス」です。

これまでなら「一つずつ調べる」しかなかった

これまでなら、次のような手順で探していたと思います。

  • Googleマップで周辺の駐車場を探す
  • 駐車場検索サイトで一件ずつクリックして料金を確認する
  • 最大料金の設定があるかを自分で見比べる
  • そのうえで近くのファミレスを探し、位置関係を確認する

最近のGoogleマップには、検索結果の上に「駐車場」というボタンがあります。押すと周辺の駐車場が地図に表示され、マウスを合わせると写真や料金らしい情報も見られます。以前よりずいぶん便利になりました。

それでも、いくつか見ているうちに「これを全部比べるのは大変だな」と感じました。

「AIに相談する」を試してみた

そこで、同じ画面にあった「AIに相談する」を試してみました。

マップで周辺を表示した状態のまま、こんなふうに話しかけました。

この近くでファミレスを探しています。車なので、駐車場付きか提携割引があるお店を教えてください。なければ、割引はなくても近くに駐車場があるお店を教えてください。

検索キーワードではなく、人に相談するときと同じ言い方です。

返ってきた答えが的確だった

回答は、状況の説明から始まりました。

「駅に近いエリアなので、駐車場付きのファミレスは非常に少ない」

そのうえで、珍しく駐車場があるファミレスとして、最初にジョナサンを挙げてくれました。次に、駐車場はないものの、すぐ近くの提携駐車場で割引が受けられるファミレスを紹介してくれました。

回答の順番を見て、「近くで駐車場があるのは、このジョナサンだけなんだな」とわかりました。条件に合う順に並べてくれていたので、答えを読んだだけで判断できたのです。

実際に行ってみると……

行ってみると、本当に駐車場がありました。しかも建物の1階が駐車場で、無料でした。

一件ずつ調べていたら、かなり時間がかかったはずです。それを質問一つで、しかも正確に解決できたことに驚きました。

「検索して、開いて、比べる」が当たり前ではなくなってきた

最近は、AIに自然な言葉で質問することが増えました。たまに以前のように検索キーワードを入れ、結果を一つずつ開いて、自分で比べることもあります。それも十分便利だと思っていました。

でも、今回のような回答を実際に経験すると、その正確さに驚かされます。

  • 条件を文章でそのまま伝えられる
  • 「駐車場付きはほとんどない」という前提まで教えてくれる
  • 条件に合う順に、答えを整理してくれる

調べる作業の多くを、AIが代わりにやってくれるようになってきているのです。

AIはどこから情報を集めているのか

ここで、ホームページ制作の仕事をしている立場として考えました。

AIに参照されなければ、AIの回答には出てこない。

では、AIは何を材料に答えているのでしょうか。ある程度は、検索結果の上位に表示されているサイトや、地図に登録された情報を参照していると考えられます。もし検索結果の10ページ目に出てくるサイトを参照して答えていたら、それはちょっとした驚きですよね。

そう考えると、SEO対策は今も必要だと思います。検索で見つけてもらえることが、AIに見つけてもらう前提になるからです。

Googleビジネスプロフィールと口コミも、AIの判断材料になっている

もう一つ、見落とせないのが**Googleビジネスプロフィール(GBP)**です。GoogleマップやGoogle検索にお店や医院の情報を表示するための、Googleの無料サービスです。

GoogleはこのGBPをとても重視していると、よく言われています。営業時間や住所、電話番号だけでなく、口コミもGBPの大切な情報の一つです。「駐車場が広くて停めやすかった」「待ち時間が短かった」といった、**実際に利用した人の「何がどうだったか」**という声を、Googleは細かく見ていると言われています。

今回、私が使ったのはGoogleマップの中の「AIに相談」です。GBPはGoogleマップと直接つながっている情報なので、AIはGBPに登録された駐車場の情報や、口コミの中の「駐車場があって便利」といった声も参考にして答えていたのではないかと推察されます。

「駅近で駐車場付きのファミレスは少ない。その中でこのお店には駐車場がある」という答え方は、周辺のお店それぞれの情報を把握していなければできません。ホームページだけでなく、GBPの情報や口コミも組み合わせて判断していたと考えると、あの的確さにも納得がいきます。

つまり、AIに正しく紹介してもらうためには、

  • GBPの基本情報を正確に、最新の状態にしておく(営業時間、定休日、駐車場の有無など)
  • 口コミに丁寧に返信し、お店の様子が伝わるようにしておく
  • ホームページとGBPで、同じ情報を食い違いなく載せておく

といったことも、ホームページと同じくらい大切になってきていると言えそうです。

「人が見てかっこいい」より「AIが読んでわかりやすい」

一方で、こんな疑問も浮かびました。

人が見てかっこいいサイトは、これからも一番大事なのだろうか?

もちろん、訪れた人に好印象を与えるデザインは大切です。ただ、これからは次のようなことの重要性が、今まで以上に高まるのではないでしょうか。

  • ページ構成が整理されていること:何のページに何が書いてあるかが明確である
  • 見出しで内容が区切られていること:ページの中でも、話題ごとに見出しがついている
  • 大事な情報が文章で書かれていること:画像の中の文字だけでなく、テキストで記載されている

今回のファミレスの例で言えば、「駐車場あり」「1階が駐車場」「無料」といった情報が、どこかにわかりやすく書かれていたからこそ、AIが正しく答えられたのだと思います。

これは、私が普段制作しているクリニックや地域のお店のサイトにも当てはまります。たとえば、

  • 駐車場の有無、台数、提携駐車場の場所
  • 診療時間や休診日
  • 対応している診療内容やサービス

こうした情報が整理されてテキストで書かれていれば、「この近くで土曜日にやっている、駐車場のある歯医者」とAIに聞かれたときに、候補に挙がる可能性が高まります。反対に、画像のバナーの中にしか書かれていなかったり、あちこちのページに情報が散らばっていたりすると、せっかくの強みがAIに伝わらないかもしれません。

まとめ:これからのホームページに求められるもの

錦糸町でファミレスを探したという、ごく日常の出来事でした。それでも、検索の形が大きく変わりつつあることを実感しました。

  • AIに自然な言葉で相談する人は、これからもっと増える
  • AIに参照されるためには、SEOは引き続き大切
  • GoogleビジネスプロフィールやGoogleマップの口コミも、AIの判断材料になっている
  • そのうえで、AIが読んでも内容がわかるように、構成・見出し・情報を整理することが重要になる

「見た目のかっこよさ」だけでなく、「情報がきちんと整理されているか」。自社のホームページを見直すときの新しい視点として、ぜひ意識してみてください。